福島のまちから第一原発へのささやかな探検

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     常磐道の南相馬インターチェンジの近くに、緑に被われた丸い小さな島が 緑の海に浮かんでいた。

    これが「福島」なのかもしれない。

     

     ふもと、いや 波打ち際には、お墓があったので ぼくは興味をそそられて脇道にはいり車を停め 降りて見ると、頂には鳥居も立っている。もとは古墳だったのだろう。

     

     水を張った田んぼに映る空は もう稲のすきまにやっと見えるほどにまで苗が育っている。田んぼの脇の水路に滔々と流れるゆたかな水を見ていると、胸の奥がツンとするようだ。

     ひとつには景色の美しさのために、もうひとつは、この田んぼがやがて秋を迎えて米を収穫したとしても 出荷することはできないであろうし、しかも この田んぼを育てる人は それを承知のうえであるという 痛ましさのためだ。

     この季節、本来の田んぼはこういう景色であるはずなのに、福島市からここまでの間に目にしてきた風景には、田園らしさはいうまでもなく ひとの姿も 生活の気配もない。


     福島に行ったのは6.11土曜日、4月の末に亡くなった叔母の四十九日の法要のためだった。新幹線でいけば楽であるのは分かっていたが、2時に床に就いて5時半にセットしたiPhoneの音楽で目を覚まし 車を走らせて来たのは、福島第一原発とその周辺の様子を自分の目で見て感じたいと思ったからだ。

    いままでぼくは、原発の近くに行ったことはない。そもそも福島に行ったことが、これで三度目にすぎない。

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