「沖縄 うりずんの雨」

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    「沖縄 うりずんの雨」:監督ジャン・ユンカーマン、企画・製作 山上徹二郎
    岩波ホール 6月20日より公開


      久しぶりに試写会を観た。「うりずんの雨」というドキュメンタリーだ。
    パンフレットにはこう書かれている・・・・「うりずん」は、潤い初め(うるおいぞめ)が語源とされ、冬が終わって大地が潤い、草木が芽吹く3月頃から、沖縄が梅雨に入る5月くらいまでの時期を指す言葉・・・しかし、1945年は3月に米軍の沖縄に対する攻撃が開始され6月に沖縄の日本軍は壊滅した。米軍の沖縄に対する攻撃は鉄の雨と呼ばれるから、うりずんの雨とはアメリカ軍の打ち込んだ銃弾の雨を意味するはずだ。

     映画は、米軍の攻撃開始から辺野古基地の建設が始まろうとしている現在まで、戦争と基地を通して沖縄の70年を、保存された記録映像とインタビューによって描き出し、沖縄の未来を問う。
    山上徹二郎の主催する企画製作会社シグロの 創設30周年を記念した作品である。監督のジャン・ユンカーマンはアメリカ国籍だが子供時代を日本で過ごし高校も日本で学び、長年にわたって日本に在住しシグロのドキュメンタリーを撮っている。このひと以上に、アメリカと日本をよく知った上で沖縄を描ける映像作家はいないだろう。

     これまで、「老人と海」で沖縄の自然と生きる人間を描き「映画 日本国憲法」ではアメリカ、アジア、日本の関係者にインタビューを重ねて憲法の成立の経過と意味を問い、これが単なる押しつけ憲法ではないことを示した。「9.11チョムスキー」では、9.11の攻撃に対し、アメリカが それまでの己
    振る舞いを棚に上げて 感情的に報復したことを 厳しく しかし穏やかに批判するチョムスキーを撮った。いずれもシグロで製作された。
     そしてこのドキュメンタリーでは、沖縄の住民がどのように戦闘に巻き込まれ、なにゆえアメリカの基地が沖縄に置かれ、それによって何が起きたかを示し、さらに新たな基地をつくることによって未来がどう変えられるのかを考えようと問いかける。
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