「初代 竹内洋岳に聞く」

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     昨年末のテレビで、ダウラギリに挑む長身の日本人登山家のドキュメンタリーを見た。
    地球には8,000mを超える山が、いずれもヒマラヤに14あって、そのすべてに登頂した人は14SUMITTERといわれている。ドキュメンタリーの主人公・竹内洋岳(ひろたか)は、このダウラギリを登頂して日本人で初めて、世界で29人目の14 SUMITTERとなった・・・14の山を14座と数え、山の数え方に「座」という単位があること、竹内洋岳という登山家がいるということも、ぼくはことごとくこの番組を見て知ったのだが、この男とそのありかたをとてもいい感じだ、いい男だと思った。

     その竹内が語ったことを記した「初代 竹内洋岳に聞く」という本がある。この本を書いた人はみずからを「著者」とせずに、表紙に「聞き書き 塩野米松」としている。インタビュアーでもないのは聞き手の発言がいっさい書かれていないし地の文もないからだろう。竹内自身のことばだけで構成されているので、読者はインタビューを横から見るのではなく、本人に向き合っているようだ。

    「ヴィオロン」で「カフェ杏奴」

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       3月20日 春分の日、ヴィオロンで岩城里江子さんのアコーディオンのライブを聴いた。
       ヴィオロンの前の道はスターロードなどというから、それだけをきいたらアカデミー賞のレッドカーペットのようなものを思い浮かべてしまいそうだが、阿佐ヶ谷駅前から線路と平行して飲食店が軒を連ねるすこぶる人間的な道幅の商店街をゆくと、やがてそれが住宅や木造アパートなどが多くなってくるから、通り過ぎてしまったのだろうかと不安になってくる。時間にすれば10分も経たないあたりでヴィオロンがあらわれる。ここにはストリートビューもない

       ぼくは7時の開演時刻に少し遅れたので、その間に何を演奏したのかは いまも分からないけれど、ここではきっとひくに違いない「阿佐ヶ谷団地」は聴けなかったが、その代わりにできたての新曲を聴かせてくれた・・・「先日、閉店したカフェ杏奴という店のママを思い出してつくったばかりの曲です」と言って奏き始めた「カフェ杏奴」だ。
       そんな曲をつくったことをぼくは知らなかったから、「初めて『カフェ杏奴』を演奏する岩城里江子」の写真を撮って杏奴ママに送ってあげようとしていた。おかげで、心地よい思いだけは残っているのだが それがどんな曲だったのか ぼくはついぞ再現できない。ごめんなさい.。
       因みに、この写真の後方にあるシルエットは、電気の力を借りずに音を出すSP蓄音機のホーンです。この店には竹の針をつかってSPレコードを再生する蓄音機があって、ときどき聴かせてくれます。

      河野英一さんの仕事とMini

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         河野英一さんとフォントのデザインについては、aki's STOCKTAKINGに何度か書かれていた。近いうちに河野英一さんに じかに話をお聞きする機会をつくると秋山さんからうかがって以来、ぼくの好奇心がふくらんで それを待ち遠しく思うようになっていたから、会場の可喜庵から連絡をいただくと すぐさま申し込んだ。河野さんご自身のおだやかな語り口でロンドンの電話帳や地下鉄のフォントがつくられた過程が語られると、aki's STOCKTAKINGに書かれていたことを通じて別々に知ったことが、にわかにひとつのものとして実感をもって思い浮かぶようになった。

         フォントは「デザイン」するものだと思っていたから、河野さんが「フォントを設計する」とおっしゃったのが思いがけず、新鮮に響いた。近頃では自民党の政治家さえ「国家デザイン」などと口にするようになってきて、デザインということばが薄汚れてきているからなおさらだ。フォントのつくりかたによって 電話帳の読みやすさをそこなわないままページ数を減らしたり、コンピューターのディスプレイで見て気持ちよく分かりやすい文字をつくることができるということを指して、河野さんは「フォントを設計する」とおっしゃったのだろう。

         河野さんの最新のフォントCCAアートサンズは、そのウェブサイトからダウンロードすることができる。それには、このフォントを説明するブックレットのPDFが含まれている。その一部に見開き2ページで含まれているのが、上の図である。グレイで描かれている補助線に文字を重ねられているのを見れば、このフォントがどうやって設計されたかがわかるのだ。ぼくは、ダウンロードするとさっそくレターヘッドと名刺の文字をこのCCAアートサンズにした。ぼくは、躊躇しながらその名刺を河野さんにお渡しすると、このフォントが使われたのを初めて見ましたとおっしゃるやさしい人なのだ。
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