「屋根裏部屋のマリアたち」と階段
ちかごろ、日本では排他的なナショナリズムを拡げようとしている面々が表面に登場して協力している。
ヨーロッパでも数年前から景気の悪化とともに外国人を排斥しようとする連中が表に出てきていて、ヒトラーの登場した時代はこうだったのだろうと、腹立たしくも不安にもなってしまう。
先週 ギンレイホールで見た「屋根裏部屋のマリアたち」(1910年フランス)は、そういう流れに異議を唱えようとしていたので、ぼくはすこし気を取り直した。
先週 ギンレイホールで見た「屋根裏部屋のマリアたち」(1910年フランス)は、そういう流れに異議を唱えようとしていたので、ぼくはすこし気を取り直した。
主人公ジャン・ルイは、依頼人の資産を預かって株式で運用するという、資産家による資産家のための家業とパリの住まいを親から受けついで、2人の息子を寄宿学校に行かせて妻と2人でパリに住んでいる。 原題は「6階の女たち(Les femmes du sixiemme etage)」だから、彼の家は5階+屋根裏というアパートメントだ。妻シュザンヌは家事の一切を家政婦にまかせきりで、外で仕事をしているわけでもないのに始終 家をあけている。ジャン・ルイの親の代からの家政婦は、シュザンヌとの折り合いが悪くスペインに帰ってしまうところから物語は始まる。
- 2012.11.18 Sunday
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- 08:25
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- by 玉井一匡