Twilight:石を磨く
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いま、娘が東京を離れて松本にいるので、たまに電話をよこすと、さまざまな出会いや発見があったことを話すのだが、あるとき、とてもすてきなピアノを弾く少年がいる こんど その子とライブをやるんだと言った。
またあるとき、とてもいい写真を撮る人がいらして その人は石を磨く職人なんだと言う。後日、そのひとのお宅へ食事にお招きいただいたときのことをきいて、石を磨く人は少年の父上であることを知った。
石を磨くひとと聞いてぼくはイサムノグチのために石を彫った和泉正敏氏のような仕事を思い浮かべた。しかし、いくつかのキーワードを打ち込んでブログを探し出して写真と文章を読むと、その人・小畑彰さんの石はそれとはまったく別の、これまでぼくが知らなかった宝石に属するものなのだった。
宝石とはいえダイヤモンドやルビーのような、均質であることや純粋であることが貴ばれるものではなく琥珀や天然真珠など、生物によってつくられたために不均質で変化に富んでいるもの、あるいは生物由来ではないけれど複数の元素の共存するトルコ石などだ。ダイヤモンドのような純粋で完璧なものを見ても、ぼくの中ではそこから外に世界が拡がってゆかない。けれど、アンバーや歪んだ天然真珠やトルコ石は、複数の要素が凝縮された世界をつくり出すし、自然によってつくられた時や場所までさかのぼり想像力がひろがってゆく。
またあるとき、とてもいい写真を撮る人がいらして その人は石を磨く職人なんだと言う。後日、そのひとのお宅へ食事にお招きいただいたときのことをきいて、石を磨く人は少年の父上であることを知った。
石を磨くひとと聞いてぼくはイサムノグチのために石を彫った和泉正敏氏のような仕事を思い浮かべた。しかし、いくつかのキーワードを打ち込んでブログを探し出して写真と文章を読むと、その人・小畑彰さんの石はそれとはまったく別の、これまでぼくが知らなかった宝石に属するものなのだった。
宝石とはいえダイヤモンドやルビーのような、均質であることや純粋であることが貴ばれるものではなく琥珀や天然真珠など、生物によってつくられたために不均質で変化に富んでいるもの、あるいは生物由来ではないけれど複数の元素の共存するトルコ石などだ。ダイヤモンドのような純粋で完璧なものを見ても、ぼくの中ではそこから外に世界が拡がってゆかない。けれど、アンバーや歪んだ天然真珠やトルコ石は、複数の要素が凝縮された世界をつくり出すし、自然によってつくられた時や場所までさかのぼり想像力がひろがってゆく。
上の写真は小畑さんのブログ「Twilight」の一部をトリミングしたものだ。これだけではブルーアンバー(あおい琥珀)とよばれる理由はがわからないが、写真をクリックすれば大きな写真が開く。
- 2012.10.21 Sunday
- ART
- 08:15
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- by 玉井一匡