クサソテツの新緑:栄村

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     一昨日 長野県の栄村で、米つくりをやめた棚田の一面にクサソテツが群生しているのを見て、うつくしさに唖然とした。
     クサソテツなどというよりもコゴミと言った方がわかりやすいのだが、コゴミというのはクサソテツがゼンマイ状の芽を出したときに食べる山菜としての名称なので、この写真の状態のものは、図鑑に書かれているように「クサソテツ」としておく。
     ぼくは、食べ物としてのコゴミよりも先に、葉を拡げた状態のシダとしてのクサソテツが好きになった。新潟にいる母の家の庭に2株ほどがあったのを木の根元に植えて育てていたが、これはためしに数本の芽をとって食べるくらいで、本気で食べるには買ってきた。そうやって6、7年経って、やっと10株をこえるほどに増えた。ひと月ほど前までは枯葉の散り敷いた土から顔を出した芽を踏まないように周囲を囲っていたというのに、今では直径60〜70cmほどに葉を拡げ鑑賞にたえるみごとな観葉植物になった。
     シダ類の葉は切れ込みが多いから、陽が当たるとその間から光がこぼれて下の葉にもとどく。とりわけクサソテツは、いつまでも若々しい春のような緑だし、薄い葉そのものも光を透過させるので色が立体的だ。

    シェーズロング LC4とTOKYO

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       目黒区立美術館の「シャルロット・ペリアンと日本」展とペリアンの自伝のことを書きかけているうちに、ふたつの椅子のことが気になってしまった。
       LC4というのはル・コルビュジェの頭文字に「4」を加えたものであることはすぐにわかるけれど、この椅子のデザインはコルビュジェだけではなく、生涯にわたる仕事のパートナーだったピエール・ジャンヌレと、家具デザインの担当だったシャルロット・ペリアンの3名による協同としているところを見れば、コルビュジェはそういう点でフェアであるし、ペリアンを高く買っていたことがわかる。彼女がコルビュジェ アトリエに入ったのが1927年で、翌年の1928年にはもう担当したLC4が発表されている。
      この椅子のことを指して、ぼくたちは「シェーズロング」ということが多いけれど、wikipediaで「chaise longue」の項目を開いてみるとLC4の写真はないし大部分の写真が裸のマハが横たわっているような椅子ばかりだから、それは「長椅子」という一般名称なのだ。別の言い方をすればLC4はそういう寝椅子というスタイルの延長上に装飾を排し鉄と布と皮でつくってみせた革命的なデザインであって、それ以外のchaise longueとは次元がちがうものであることを物語るのかもしれない。
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