映画「タクシー運転手」

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     「タクシー運転手」がギンレイホールに来た。

     

     「日本は、これからあんな風になっちゃうのだろうかと思うけれど、ぜひ観てほしい」と 悲観的にすすめられたが、ぼくは むしろ映画に勇気づけられた。

     

     こんな軍事政権に支配されていた韓国が、40年足らずで 現在のような経済状況と自由を手にしたのだから。

     

     1980年5月、東京からソウルにやってきたドイツ人カメラマンを、彼が何者かも知らず、光州で何が起きているかも知らず、ただ長距離の上客と思いこんで金浦空港から光州まで車を飛ばしたタクシー運転手が、やっとのことでたどり着くと、軍隊が丸腰の市民を相手に銃撃している。

     

     さながらサイコロを転がすように、たまたま拾った客の求めるままに行き先が決められるタクシー運転手。そうした人物が主人公であることによって、ぼくたちも 日常生活に追われる平凡な市民になって歴史の渦に巻き込まれてゆく。

     だが、これはフィクションではない、 実在したドイツ人カメラマンと韓国人タクシー運転手の出会いをもとにしたものだ。だからこそぼくたちは引き込まれる。

     ぼくが いかに光州事件を知らなかったかを痛感した。

     チリの軍事政権が、政治犯を飛行機からに突き落としたシーンは何度か映画で見たが、地球の裏側の出来事だった。となりの国の軍隊が自国民を銃撃するシーンは、心理的な距離もはるかに近づけるものなのだ。 

     

     韓国が 短い年月で立ち直って現在のような先進国をつくりあげたことを、競争相手の躍進として警戒することが多いが、ぼくたちは むしろすなおに尊敬して 見習うほうが おたがいのためにずっといいことなのではないだろうか。まして、朝鮮戦争のもとは日本の植民地支配にあり、おまけに日本の戦後復興は朝鮮戦争の特需なしにはなかったはずだ。

     

     日本のマスメディアは、 隣国が軍隊を動員して市民を殺傷したという事態を 正面からくわしく伝えたことがあっただろうかと思うが、ちょうど今朝 9月23日の新聞に、痛快な記事が一面のトップにあった。

    ・・・韓国は、トランプ政権を無視して 南北の鉄道連結着工式をおこなうことを合意していた・・・という。

     映画を見ると、光州事件を治めた背後にはアメリカの力が働いたのかもしれないと憶測したが、文在寅はトランプの排他主義に負けない。

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      それにひきかえ我々は、トランプファーストをかかげて足もとをクルクル回る人物を あいも変わらず首相に措いたままの情けないありさまだ。

     

    ■関連記事

    光州事件/Wikipedia 

    昨年5月18日 光州事件記念式典の文在寅の演説   /HUFFPOST

    今年5月18日 光州事件で受けた性的暴力 Me Too/HUFF POST

     


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