Corazon Loco:イニエスタのワイン
一昨日、よき日を祝うために近くのスーパーマーケットに行って、この白ワインを一本買ってきた。
なにしろ「日本と日本の人たちが好きだから、国民の一部になりたい」なんて泣かせることを言ったイニエスタが 正式にJリーグのヴィッセル神戸と契約を交わした日なのだ。
国民や国のことなど考えもしないこんな首相と 情けない政府が支配する国だというのに、そんなことを言ってくれるいいやつ。
しかも イニエスタは、バルサの若い選手に機会を与えたいとチームを退き、バルサとは闘いたくないから アジアのチームに行きたいと言ったそうだ。東京でなく神戸に住むほうが家族も気持ちよい生活ができるだろうし 長く日本に腰をすえてほしい。
ヴィッセル神戸は、ただの商売や気まぐれでイニエスタを獲ったわけではない。
三浦淳寛をスポーツディレクターにすえて本気でチーム改革をしようとしているという記事が 先日、Numberに掲載されたばかりだ。
イニエスタは、契約時の会見で「三木谷さんと三浦さんに感謝する」と言ったくらいだし、ワールドカップに優勝する前からドイツ代表チームでフィジカルコーチをしていた咲花正弥をコーチに迎えていた。(「ヴィッセルが進めるバルサ化とは」/NumberWeb)
ぼくが料理用でなくアルコールを買うことは 滅多にないが、去年のバレンタインデーの頃に 事務所の近くのスーパーに、イニエスタのワイナリーでつくられたワインが置かれていることを知り さっそく行って 赤白一本ずつ買った。それがなくなってから買い足していなかった。
こんどは、赤と白に加えてロゼもあった。しかし、白だけデザインがかっこいい。ハート型にラベルを切り抜いてあって そこから瓶の中身と背中のラベルの裏側が見えるのだ。
中身には大きな関心があるわけではないぼくは 白を一本だけ買ってきた。かつて、イニエスタがワイナリーを持っていると聞いたときには、もともとあったワイナリーを買収したということなのだろうと思ったのだが、ウェブサイトを見ると工場の設備も施設も新しいようだし、どうも田舎の小さな村に新たにつくったらしい。ワイナリーのウェブサイトを開くと、工場も葡萄畑も動画で見ることができる(BODEGA INIESTA)
ラベルに書かれているCorazon Loco という銘柄の、Corazonが心のことであるのはぼくにも分かる、ブラジルの代表チームをコラソンと言うから。けれども Locoというのは何だろう。
loocomotionという英語もあるから 心臓の鼓動のことかな、「胸のときめき」か、などと思いながら滅多に開くことのない西和辞典を取り出した・・・形容詞「気の狂った、気ちがいじみた、すごい、すばらしい」などと書いてある。
Googleの翻訳アプリは「狂った心」と返す・・・直訳じゃないか。バレンタインデーに好きな人とあけて乾杯するなら「君に夢中」といったところだろうか。
もうすぐワールドカップだというのに、今回はいつまでも気分が盛り上がって来なかった。世界の32カ国が集まって開かれる大会で 日本チームのランキングは60位なのだから、日本より格上で参加できない国が30カ国近くあることになる。事実、このワールドカップで日本よりランクの低いチームは3カ国だけだ。
監督が西野に代わって、日本人の監督なら この大会をとにかく勝とうとするのではなく 将来を見すえたチームをつくるのかと思いきや、発表されたメンバーは、もっとつまらない顔ぶれになった。将来像など、何も見えていないのだということが よくわかる。
ワールドカップでは、グループリーグで日本が敗退しても、トーナメントでは気を取り直して 別のチームを応援するというのが、それはそれで楽しいと思ってきた。これまでも 毎回そうやっていたのだから。 イニエスタは 今回もスペインの代表に残ったし、ぼくは 今年もスペインを応援しようという気分が盛り上がってきた。イニエスタが日本に来てくれてうれしいのは、彼のプレーが生で見られることの他に もうひとつうれしいのは、ベスト16が決まってからのトーナメントでも楽しめることだ。
そうそう、ラベルにあけられたハート型の窓から見える裏のラベルのさらに裏側に書かれていることばを調べていなかった・・La PASION VA POR DENTRO。 Googleの翻訳ソフトに言わせれば「情熱は中に入る」だそうだが。「裡に秘めた情熱」といったところだろうか。いかにもイニエスタらしいと思うけれど、彼のモットーなのかもしれない。
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- 2018.05.26 Saturday
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- 23:29
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- by 玉井一匡