BS1スペシャル 「私たちが日本を好きな理由〜中国・変わり始めた対日観」

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    BS1スペシャル 「私たちが日本を好きな理由〜中国・変わり始めた対日観〜」

     
     3月5日に放映された この番組の「わたしたちが日本を好きな理由」というタイトルを見ると、安倍ー籾井ラインの日本万歳という内容だと思いかねないが、じつは中国敵視のいまの日本政府とは逆の立場に立っている。
     日本に対する見方が肯定的な中国人が増えていることを伝えるだけでなく、「アジアでもっとも立憲民主主義が成熟している国家である日本を政府が変えようとしているが国民の良識を信じたい」と語る中国の著作者のインタビューもある。日本の姿勢や 広い国際交流のありかたを考える上で、とてもいいドキュメンタリーだ。 

     3月11日(金)午前10時00分〜午前10時50分に再放送がある。(仕事の場にいる人が多い時間でしょうから、録画予約をお忘れなく)。冒頭をみそこねたので ぼくも録画予約しつつ再放送を心待ちしている。

     このドキュメンタリーが伝えるところでは、中国人の対日観を変えつつある大きな要因は2つある。ひとつは、中国から日本に来る人たちが増えて、直接に日本人や商品や文化にふれる機会が増えていること。もうひとつは、雑誌「知日」が さまざまな角度から日本について積極的に紹介していることだ。
     かつて雑誌「知日」に小野寺光子さんの一週間の献立が紹介された記事の内容を、自身のブログ「ONE DAY」に書いていらしたことがあった。中国人自身が中国にむけて日本を紹介するという雑誌が、楽しそうに美しい構成でつくられていることに、ぼくは驚きつつ日中関係がよくなることに期待を持った。しかしその後、多くの中国人が日本に来るのだが いわゆる「爆買い」が取りざたされるようになって、多くの日本人はそれによる大きな経済的恩恵を受けているくせに、かつての日本人を思い出しながら冷ややかに見ている。じつを言えば、ぼくも その例外ではなかった。

     しかし、「知日」の視点と「爆買い」という行動がうまく重なれば、たがいに不信と反目の応酬から抜け出せない政府とはべつの民間レベルで友好関係を構築できるだろうというのが、「知日」の編集者とこのドキュメンタリーの考えである。
     かつて日韓ワールドカップがその後の日韓関係を劇的に改善した時期があった。何かと言えば隣国を敵視するような日本人よりも、むしろ 国籍はちがってもたがいになかよくやろうとする人たちの方を、ぼくは友人と呼び同志と言いたい。

     外国に力で対するような国家は国民にも強圧的に対するものだ。上記の小野寺光子さんは、レスリー・チャンが大好きで香港が好きになり、イラストレーターとして香港とかかわる仕事を積極的にやり広東語もおぼえ、中華料理も素人の域を超え、中国人のともだちも多い。だから、彼女もその友人たちも 自由をめざす香港の若者たちの行動に共感している。そうやって、ひとりひとりの人間同士が接点を持つことによって、たがいの文化を尊重しつつ親しみや信頼が連続的にひろがってゆくのだ。
     これからは、銀座で爆買いをする中国人を見たら、もっと温かい目で見ることができるだろう。機会があれば、話しかけてみようと思う・・・そんなことが、爆弾をひとつひとつ不要にしてゆくのかもしれないから。

     NHKもBSでは頑張っているじゃないかと思うが、同時に、こういう番組を地上波の「NHKスペシャル」などでは放映しないというのも現実なのだ。

    ■関連リンク
    番組の紹介/NHK ONLINE
    中国の雑誌「知日」(その1):ご報告。わたしの日々の料理が掲載されました/ONE DAY
    中国の雑誌「知日」(その2):わたしの料理掲載ページはこちらです/ONE DAY
    「知日」のバックナンバー/Amazon

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